まずはインプットから。
人は勉強するときの方法として2つのパターンがある。
ひとつはインプット→アウトプット型である。
具体的には、参考書を読んで知識を貯めてから問題集を解くパターン。
もうひとつはアウトプット→インプット型。
これは、問題集を解いたのち、参考書で復習するといったパターン。
では、どちらが優れているのかという疑問が発生する。
私は前者を推す。
インプット→アウトプット型のメリットは、記憶を体系化できることだ。
これにあたり理解が必要なことに、ミラーが提唱したマジックナンバー7±2という数字がある。
これは人間の短期間の記憶の限界は7±2個という理論である。
このため、重要なのは記憶するものの種類を減らす(抽象化)ことである。
例えば、1、2、3、5、7、11、13、17、19、23という10個の数字がある。
なにも考えずこの10個を暗記をするより、1と素数という2つのくくりで分けて覚えるほうがよい。
なぜなら、暗記量を10から2つ(1と素数)に減らすことができたからだ。
参考書はこの点で優れている。
個々の内容が小見出しや章、節などで抽象化がされ、グループ化されたものだからだ。
このため、この抽象化されたものを暗記し、さらにその中身を展開する…といった形をとることができ、頭の中を整理できる。
アウトプット→インプット型はこの点で劣っている。
問題集を解き、わからなかったものを復習することは大事だが、間違えたものそれぞれを抽象化したりグループ化することはほぼ不可能である。
もし出来たとしても非常に労力がかかる。
このため、記憶に定着させるという観点からはインプット→アウトプット型の方が優れている。